一覧に戻る文学・評論或いは、傷痕。笹原にしき夕陽に焼ける工場群を遠景に、麦の穂が腰まで茂る野で向かい合う二人の男。語られないままの感情や過去の痛みが、表題の「傷痕」という二字に静かに集約されているように見える。茜から橙へグラデーションする空、逆光で黒く沈むシルエット、足元に散る光の粒。叙情的な装画を縦書きの太い明朝が貫き、絵物語のような甘さに文学の重心を与えている。About出版社大洋図書出版年2014年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装画奈良千春Amazonで見る