
刑法という一見とっつきにくい学問を、日常の事例から考える楽しさへと開いていく入門書。難解な条文をただ覚えるのではなく、刑法を「使って」思考するための視点を示す一冊である。鮮烈な黄色を背景に、太く荒々しい筆致の手書き文字が縦横に走り、「刑法199条」「刑法246条」など条文番号が吹き出しで散りばめられる。少年と動物たちのモノクロのコミック調イラストが中央に置かれ、学術書らしからぬポップな勢いを纏う。ハードな主題を遊び心ある装丁で迎え入れ、読者を思考の現場へと誘う佇まいだ。
著いとうせいこう
装丁佐藤亜沙美
河出書房新社 / 2014年
文学・評論