
30代独身OLの心の機微を描く人気コミックの第2弾。タイトル通り、揺れる恋心と、誰かと自分を比べてしまう日常の不器用さを掬い上げた一冊である。淡いピンクの地に小さなハート柄を散らし、その上から青いペンで描かれた人物と吹き出しが手書きのまま全面に踊る。短いつぶやきと素朴な線画が層を成し、まるで日記の落書きを覗き見るような親密さがある。黄色い帯に踊る赤の見出しが、その私的な紙面に唯一の熱を差し込む。ささやかな声を装丁ごと束ねた、内省のための一冊。
著いとうせいこう
装丁佐藤亜沙美
河出書房新社 / 2014年
文学・評論