一覧に戻る文学・評論くじJacksonShirley+深町真理子ある夏の朝、小さな村で例年通りの「くじ」が引かれる──日常に潜む共同体の暴力性を抉り出した表題作で知られる短篇集。簡潔な筆致が、閉ざされた人々の不穏さを静かに浮かび上がらせていく。鮮やかな黄を背景に、引き裂かれた白い紙片と小さく折られた青い紙、その中央にぽつりと置かれた一片。下部を横切る黒い木目の帯が、当たりを引き当ててしまった者の運命を低く予告する。明るい色面と不穏なモチーフの落差が、物語そのものの構造を写し取っている。About出版社早川書房出版年2016年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁早川書房デザイン室装画柳智之Amazonで見る