一覧に戻る文学・評論記憶屋II織守きょうや忘れたい記憶を消してくれる「記憶屋」をめぐる連作の第二集。誰にも言えない傷を抱えた人々が、消去という救いと、消えてなお残るものに向き合う。橋上に並ぶ二人の制服姿を、夕暮れとも夜明けともつかない群青と淡い金が包み、地平の光だけが滲むように水平にのびる。手前の路面はほとんど黒に沈み、空との明暗差が静かな緊張をつくる。記憶の輪郭がほどけていく瞬間そのものを、空の色温度で示した一冊。About出版社KADOKAWA出版年2016年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁坂詰佳苗装画loundraw(FLAT STUDIO)Amazonで見る