
半径数メートルの世界しか見られない少女と、彼女に出会った青年の恋を描く長編小説。表紙は白地のカバーの中央上部にタイトルと著者名を細い明朝で横組みし、その下に薄明の海辺に立つ少女のイラストを四角く配置している。逆光に染まる空と海はオレンジから水色へ、舞う海鳥と手元の小さな花束が淡く光をまとい、白いコートのシルエットだけが静かに浮かび上がる。光の届く範囲を一枚の窓のように切り取った構成が、タイトルの「半径」という言葉に静かに重なる。

著望月麻衣
装丁bookwall
装画いとうあつき
ポプラ社 / 2023年
文学・評論