
お酒にまつわるエッセイとレシピを集めた一冊。冷えたビールに合う一品、日本酒に寄り添う味噌の焼き目、赤ワインときのこのソテー──日々の晩酌をめぐる小さな食卓の記録が綴られる。表紙は生成りのリネンらしき布の上に置かれた、深い色の液体を湛えたガラスのコップと、木皿に盛られた料理を俯瞰で写した一枚。タイトルと著者名は白く細い明朝で控えめに重ねられ、写真の余白に溶けるように佇む。家の食卓の温度を、そのまま装丁に閉じ込めたような静けさがある。

著池永陽
装丁岡本歌織
装画北澤平祐
PHP研究所 / 2017年
文学・評論