
ジェイ・ルービンが英訳・編纂し、英国ペンギン・ブックスから刊行された日本短篇アンソロジーの日本語版。明治から平成まで、漱石・芥川から村上春樹まで、海外読者に向けて選ばれた29篇を一望できる構成で、村上春樹による序文も収録されている。表紙は鮮烈なオレンジ一色を地に、英題・和題・編者名を黒のサンセリフと明朝で段組みし、その間に細い白の罫線をひとつ引くのみ。装飾を排した活字組と、ペンギン・クラシックスを思わせる単色面が、海外文学の規格で日本文学を読み直すという企画そのものを静かに告げている。

著角田光代
装丁新潮社装幀室
装画津田周平
新潮社 / 2024年
文学・評論