
寿司ネタが力士の姿になって相撲を取る、ユーモアあふれる絵本。サーモン、まぐろ、たまご、わさび、しょうゆといった馴染みの顔ぶれが、土俵に見立てた砂上で四股を踏む。背景には浮世絵を思わせる富士と荒波が広がり、夕焼け色の空と相まって日本的な情景を立ち上げる。手描きの柔らかな線と温かな色彩で描かれたキャラクターたちは、どこか愛嬌があり、子どもの目線にも親しみやすい。タイトル文字は太く力強く配され、軽妙な物語性と、伝統的なモチーフへの目配せが同居する一冊。
著濱野京子
装丁城所潤
装画あわい
静山社 / 2023年
絵本・児童書