
日常の延長線上に巨大な「終わり」が浮かんだ世界で、女子高生たちの会話とささやかな時間を描き続けるシリーズの第2巻。表紙は少女の顔をぐっと寄せた構図で、見開かれた瞳とスプーンから垂れる白い雫を画面いっぱいに収める。背景の朱、肌の淡いオレンジ、そして黒の太いタイトル文字が層になって重なり、書体は意図的にずらされて視線を撹乱する。鮮やかな赤と無垢な表情の対比が、平穏と不穏がひと続きであるこの物語の手触りをそのまま装幀に翻訳している。
著奥香織
装丁黒木香
小学館 / 2019年
コミック・ラノベ・BL