一覧に戻る文学・評論小銭をかぞえる西村賢太日々の窮乏と自尊のあわいを描いた私小説集。生活費の算段、人との軋轢、酒場での独白——身を切るような筆致がページを貫いて止まない。表紙には、うなだれた人物が黒い影を背負って佇む。粗いタッチで滲んだクリーム色の紙地に、朱の題字だけが鋭く差し色となって据えられる。内に抱え込んだ煩悶と、それを直視しようとする視線。手描きの素朴さが、私小説の生身の感触を静かに引き受けている。About出版社文藝春秋出版年2011年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁関口聖司装画森田朋Amazonで見る