一覧に戻る文学・評論暗夜鬼譚 春宵白梅花瀬川貴次平安の闇にひそむ鬼や妖を描く、瀬川貴次による怪異譚シリーズの一篇。短篇連作のかたちで、夜に蠢くものたちと人との縁を、抑えた筆致で綴る。深い藍を背景に、ねじれて伸びる梅の古枝が紅白の花をひらき、緑の装束をまとった人物と、白い獣めいた影が枝の間に佇む。金で抜かれた題字、和紙のような質感の余白、辻褄の合わぬ図像配置が、夢と現の境を曖昧にする。夜の濃さと梅の艶やかさが拮抗する構図そのものが、物語の気配を先に語っている。About出版社集英社出版年2016年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁AFTERGLOW装画MinoruAmazonで見る