
結婚したい」と言いながら、今日もどこか踏み出せない――現代女性の婚活と本音のあいだに横たわる隙間を、29歳の著者が当事者目線で解きほぐす社会学エッセイ。表紙は淡いベージュ地に、ケーブル編みのセーターをまとった女性の白黒線画を大きく配し、髪に手をやる仕草が迷いの気配を伝える。縦組みで筆致を残したタイトルと、足元に巻かれた鮮やかなピンクの帯に並ぶ赤裸々なコピーが、装画の静けさにふっと熱を差し込む。揺れる心の濃淡が、紙面の余白と色のコントラストにそのまま重なる一冊。
著ジェーン・スー
装丁西垂水敦+市川さつき+krran
装画あべさん
光文社 / 2022年
文学・評論