一覧に戻る文学・評論木曜日の子ども重松清重い過去を抱えた家族と、世代を越えて受け継がれる記憶を見つめる長編。漆黒の地に浮かび上がるのは、骨ばった顔を覗かせる長衣の人物像。緩やかに項垂れた立ち姿は、内に閉じた静けさと拭いがたい翳りを同時にまとう。右側に縦組みで配された細い白の明朝が、闇のなかで言葉をそっと立ち上げ、像の傍らに広い余白を残す。語りえぬものを抱えながら、それでも誰かの輪郭に触れようとする物語の手触りが、装丁全体から静かに伝わってくる。About出版社KADOKAWA出版年2019年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Amazonで見る