
北の地のヨガ教室で屍のポーズをとる「わたしたち」が、魂の向かう先を思い起こす——喪失へと至るまでの奇妙で美しい旅路を、記憶の欠片を通じて多角的に描く寓話的な長編。クリーム色の地に、青と赤で積み上げられた抽象的な石塔のような図像が中央を貫き、淡い線画で人物や植物がうっすらと漂う。タイトル文字は薄い水色で図像と重ねられ、輪郭の揺らぎを残す印刷の質感が、像と記憶のあわいを静かに視覚化している。
著RothfussPatrick、山形浩生、渡辺佐智江 ほか
装丁仁木順平
装画中田春彌
早川書房 / 2018年
文学・評論