
東京を東西に分かつ環状八号線、その沿道で生きる若者たちの逸脱と漂流を描いた小説。鮮やかなレモンイエローを地に、制服姿の少女がガードレールや道路標識らしき残骸の渦の中に佇むイラストが大きく配される。ピンクや水色、緑のラインが弾けるように散り、画面全体に疾走感とノイズが走る。タイトル文字は黒のゴシック体で縦に大きく組まれ、その隙間に欧文タイトルと著者名が細く差し込まれる。ポップな色面と崩壊の気配が同居する装画が、規格外の青春のざわめきを視覚化している。

著室積光
装丁西村弘美
装画佐藤ワカナ
中央公論新社 / 2014年
文学・評論