
雑誌『SWITCH』連載をまとめた、女優・歌手として活動してきた著者によるエッセイ集。少女時代の記憶から大人になるまでの折々の風景を、自身の言葉で淡々と綴る。表紙は線で描かれたイラストレーション。水色の空を背に、黄色いマンションの前に立つ長い髪の女性が、腕いっぱいに黒猫を抱きかかえる。藤色のワンピース、緑のフリル、オレンジの階段といった色面が平らに塗り重ねられ、タイトルは囲み罫の中に手描き文字で配される。装画の素朴な明るさが、過ぎた日々を慈しむ語り口とそのまま重なる一冊。
著岸本佐知子、柴田元幸
装丁宮古美智代
装画小林紗織
スイッチ・パブリッシング / 2022年
文学・評論