
身のまわりにある「かわいい」の正体を、王道から意外なものまで30のテーマで探るコミック&エッセイ。猫のしっぽ、ソフトクリーム、シジミ、毛玉——日常に潜む愛らしさを軽やかな視点ですくい上げる。表紙はベージュ地の上に、リボンとレースで縁取られた楕円のフレームを大きく配し、その中に水辺で双眼鏡をのぞく人物と、ネッシーや雪だるま、たい焼きを線画で描く。周囲にはりんご、星、ポット、子猫といった小さなモチーフが点在し、タイトルはリボン状の帯にのせて手書き調の文字で記される。フレームに収めて愛でるという装丁の所作そのものが、本書の主題に静かに呼応している。

著集英社
装丁高橋健二
装画岩岡ヒサエ
集英社 / 2021年
文学・評論