一覧に戻る文学・評論誰かが見ている宮西真冬タイトルが告げる視線の不穏さを、目元を白い被り物で覆われた女性像が静かに受け止める。朱色を厚く塗り重ねた背景に黒髪のボブと赤い唇が浮かび、視覚を奪われた人物だけが画面の中央に据えられる。被り物の上端からは耳のような二本の突起が伸び、見ることと見られることの非対称をやわらかく示唆する。匿名化された顔と饒舌な色面の対比が、物語の覗き見的な感触を装丁の側からそっと差し出している。About出版社講談社出版年2021年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁坂野公一(welle design)装画有村佳奈Amazonで見る