
地方の閉塞した町を舞台に、絶望のなかで他者と寄り添うことを問いつづける青春群像。第7巻もまた、登場人物たちの行き場のない感情が静かに積み重なっていく。表紙には伏し目がちな少年の顔が大きく置かれ、顔の半分を覆うように真紅の鳥の羽根が散る。背景は灰がかったモノトーンで、白抜きされた大ぶりの和文タイトルが画面の縁を縫うように配され、英文の小さなレタリングが余白に呼吸を与えている。赤と無彩色の落差、そして帯の太い明朝が放つ「絶対助ける」の文字が、物語の張り詰めた感情の温度をそのまま視覚化している。
著集英社
装丁高橋健二
装画草野碧
集英社 / 2021年
文学・評論