文学・評論
出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと
花田菜々子
書店員である著者が出会い系サイトを通じて七十人と実際に会い、それぞれの相手に合いそうな一冊を手渡しつづけた一年間の記録。鮮やかなレモンイエローを背景に、寝そべるように脱力した女性、その周囲に散らばる本、丸まった猫が手描きの線でラフに配されている。タイトルも著者名も筆ペン調の手書き文字で、余白の取り方もゆるい。気負わないタッチが、見知らぬ他者と本を介してすれ違う日々の、軽やかで少し寄る辺ない手ざわりを伝えてくる。