一覧に戻る文学・評論雨の向こう側高田侑雨の向こう側」というタイトルが指し示すのは、見えない誰かや過ぎ去った何かへの距離だろうか。淡い緑と灰青に沈む背景に、こちらをまっすぐ見つめる少女の半身が浮かび、画面全体を細い雨脚が縦に走る。濡れた前髪、頰のしずく、カーディガンの繊維まで丁寧に拾った手描きの筆致が、表情の静けさにかすかな温度を添える。タイトル文字を雨と同じ細さで縦に置いた設計が、視線をそっと向こう側へと誘い込む。About出版社早川書房出版年2014年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁ハヤカワ装画くまおり純Amazonで見る