文学・評論
隷王戦記2 カイクバードの裁定
森山光太郎
架空の中世世界を舞台に、滅びゆく世界で英雄たりうるかを問う大河ファンタジーの第2巻。前作から続く戦記の核心、カイクバードによる裁定の時が描かれる。表紙は黄金の甲冑をまとう人物と二人の女性像を中央に据え、褐色とくすんだ金を基調にした密度の高い装画が物語の重厚さを伝える。右側に縦組みで配された明朝体の題字、下部の黒帯に大きく置かれた問いの文字が、絵の世界観と緊張感を引き締めている。神話的な絵と簡潔な活字の対比が、群像劇の規模と運命の重さをひとつの紙面に凝縮している。