
フランスの主要文学賞で候補入りした長編小説。元大学教師の白人男性が、インターネット上の炎上を通じて自らの選択と現代社会の変容に向き合っていく物語。表紙には、絵画的なタッチで描かれた男性の肖像が四角いタイルへと分解されていく様子が、黒地の上に静かに浮かぶ。輪郭が崩れピクセルへ還っていく顔は、ネットの渦中で像を解体されていく個人そのもの。澄んだ白の題字と、扇情的なピンクの帯が、内で揺れる主題を内側と外側から枠取っている。

著徳永圭
装丁西村弘美
装画げみ
KADOKAWA / 2016年
文学・評論