
マーベル・コミックの作家が、悪役になりきって地球征服の計画を科学的に検証する一冊。ロケット、要塞、巨大ロボット、恐竜、稲妻といったB級SFのアイコンを並べたコミック調の表紙が、その荒唐無稽な思考実験の輪郭を一目で伝える。鮮やかなシアンを地にライムグリーンの題字パネルを大きく置き、太い墨線とベタ塗りで描かれた悪の科学者や城塞をポップに配置。下半分は紫の網点模様に赤い惹句を重ねた帯で、昭和の少年雑誌めいた高揚感を呼び込む。学術と漫画的妄想の往復運動を、装丁そのものが体現している。
装丁杉山健太郎
寄藤文平 / 2013年
人文・思想