
新人添乗員の奮闘を描く、日本ラブストーリー大賞シリーズの一作。黄色いスーツに身を包んだ女性が小旗を掲げ、青い水辺と緑の木立、瓦屋根の社、騎馬像、駅舎らしき建物の間を軽やかに駆け抜けていく。手描きの素朴な線と平塗りの色面で構成された装画は、観光地のランドマークを絵地図のように散りばめ、見る者を一緒に町歩きへ誘う。題字は黒のゴシックで上部に大きく据えられ、装画の明るさを引き締める。仕事に踏み出す人物の高揚と、土地を巡る物語の軽快さがそのまま表紙の構図に重ねられている。
著織守きょうや
装丁西村弘美
KADOKAWA / 2022年
文学・評論