
死をめぐる謎と「この世界の先」を問う、パトリック・ネスによる長編ヤングアダルト小説の前編。喪失と再生の境界を漂う少年の物語を、青を基調にした水彩タッチの人物画が静かに支える。にじみと飛沫、引っかき傷のような細い線が画面全体に走り、主人公の半身を取り巻く不穏な空気を可視化している。和文タイトルは余白を大きく取った白い手書き風書体で縦に流し、英題と訳者名を小さく中央に収めることで、絵の繊細さを邪魔しない。揺らぐ意識そのものを一枚に閉じ込めたような装丁。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論