
1970年代から原宿で異彩を放った「文化屋雑貨店」。安価でキッチュな雑貨を世に放ち、独自の美意識でサブカルチャーに影響を与えた店主の足跡を、商品やエピソードとともに辿る一冊。表紙は青と赤の二色刷り風の構成で、地球を抱く「WORLD WIDE FUN」のリボン、筋肉マンとバレリーナ、紋章やワッペン状のシンボル、背景に淡く反復する少女の顔と、雑多なモチーフが校章のように整列する。和文タイトルは下半分に大胆にあしらわれ、賑やかさのなかに紙面の規律が通っている。猥雑さと意匠の秩序が同居する、店そのものの姿を写したような表紙である。
著いとうせいこう
装丁佐藤亜沙美
河出書房新社 / 2014年
文学・評論