
小学校の入学式の3日前に母を失った少年が、ファミコンから愛と勇気を受け取り人生を学んでいった——その魂の記録。表紙は真俯瞰のスナップで、足の踏み場もないほど積み上がったカセットや攻略本、ブラウン管の青い残光、その中心で黄色いTシャツの背中を丸める子どもの姿を写し取る。白い大ぶりの題字はわざと輪郭が破断したような変形を施され、ドット絵時代の信号ノイズを思わせる。混沌の俯瞰と砕けた文字が、孤独な少年と画面が交わした静かな会話を立ち上げる。
著堀本裕樹、田丸雅智
装丁鈴木徹
装画高橋由季
双葉社 / 2017年
文学・評論