
働きたい」と素直に思えない自分を抱えたまま、それでも社会と関わっていくにはどうすればいいか。文章表現を通じて自己と他者の橋渡しを考えてきた著者が、読者からの切実な問いに応答していくエッセイ集。表紙は白地に手描きの線で、青いベンチに腰かける綿毛のような白、塊のような黒、耳の長い桃色、三体の不思議な生き物。足元の地面には、緑色の生き物が脱力したように寝そべる。色面はフラットで、輪郭はゆるく震え、それぞれの「働きたくなさ」がそのままの姿でそこにいることを許されている。タイトルの問いを、説教ではなく余白のある絵で受けとめた一冊。
著山下紘加
装丁山影麻奈
装画ばったん
河出書房新社 / 2021年
文学・評論