エンターテイメント
ノベライズ・テレビジョン
天久聖一
テレビ番組の数々を題材に、その断片を妄想的に小説化していくユーモア短編集。バラエティやワイドショーで通り過ぎていく光景を、独自の語り口で別の物語へと変換していく試みが収められている。表紙は手描き風の細い線で描かれた女性が、テレビの画面に腰かけて本を読む姿。画面からは白い波形のようなものが漂い、下半分は鮮やかなオレンジで埋められ、無数の番組名らしき小さな文字がびっしりと並ぶ。テレビの中身を文字として吐き出させたような構図が、書名の「ノベライズ」を視覚的に翻訳している。