
契約を切られた崖っぷちデザイナーと、毀誉褒貶の激しい天才装丁家。同い年27歳の凸凹コンビが新大久保に小さな事務所を構え、本づくりに奔走する令和の「お仕事バディ小説」。表紙は線描イラストで描かれた二人の女性と、背後に並ぶ色とりどりの本棚、足元の犬と棚上の白猫を配した穏やかな構図。タイトルはクラフト紙のような色面に手書き風の和文で組まれ、明るい赤の帯が下部を引き締める。装丁を生業とする物語そのものを、装丁が静かに肯定している。

著津村記久子
装丁森敬太
装画大河紀
U-NEXT / 2023年
文学・評論