
全寮制の名門校に潜む秘密と、若者たちが対峙する予言をめぐる物語の下巻。表紙には制服姿の三人の生徒が前後に重なるように描かれ、それぞれの視線は別方向へ向けられている。背景は淡い水色から白へと溶けるグラデーションで、斜めに走る光線と粉雪のような粒子が画面全体を覆い、人物の輪郭をやわらかく滲ませる。タイトルは縦組みの明朝体で右上に大きく配し、副題のみピンクの差し色で締める。冷ややかな光のなかに浮かぶ三者三様の表情が、同盟という言葉に潜む距離と緊張を静かに映し出している。
著紺野天龍
装丁團夢見
装画桑島黎音
早川書房 / 2020年
文学・評論