
魔女の血を引く少年ネイサン・バーンを主人公とするヤングアダルト・ファンタジー三部作の最終巻。父の遺した魔のナイフをめぐり、自らの内なる「半分の野性」と向き合う青年の物語が描かれる。表紙はモノクロームの精緻な線画で、刃を握り棘の蔓に絡め取られた少年を斜めから捉え、背景には大文字の「WILD」を淡く沈ませている。鮮烈な深緑の帯が和文タイトルを支え、唯一血色を帯びた刃先の赤と呼応して、野性に踏み入る瞬間の張りつめた気配を伝える。
著劉慈欣、大森望、泊功、齊藤正高
装丁早川書房デザイン室
装画富安健一郎
早川書房 / 2021年
文学・評論