
銀河や彗星、星座にまつわる近現代の文章を集めたアンソロジー。詩や小説、随筆を横断しながら、人が夜空に見出してきた物語の系譜をたどる一冊。生成り色の地に、目を閉じて膝を抱える子猫と、その周囲に咲きこぼれるように散らされた黄色い星の花が、繊細な線描と淡い手彩色で描かれる。右側の黒い帯に金で抜かれたタイトル、左上の小さなローマ字の見出しが、童話の挿絵のような画面に静かな書物の品位を添える。眠るような猫と星々の意匠が、夜空を見上げる読書の時間そのものを象っている。
装画小幡彩貴
筑摩書房 / 2019年
エンターテイメント