
東日本大震災後、津波予測という難題に挑む地震学者たちを描いた長編小説。組織からはみ出した研究者がそれぞれの思いを胸に集い、無謀ともいえるプロジェクトに身を投じる物語だ。表紙はイラストレーションが主体で、海上の防波堤に立つ五人の人物——サーフボードを抱えた青年、作業着の男、ポロシャツの少年らを横並びに配置し、背後には鮮やかな青い水面と空が広がる。タイトル「ブルーネス」は手描き風の白抜き文字で、欧文の Blueness をうっすら重ねて青の層をなす。腰巻の黄色が画面を引き締め、海と人物の輪郭をいっそう鮮明に浮かび上がらせている。
著桜庭一樹
装丁関口信介
装画マツオヒロミ
文藝春秋 / 2017年
文学・評論