
高校生たちが川辺で過ごす一夏を通して、傷つきながらも少しずつ自分の輪郭を見つけていく姿を描いた青春小説。表紙はキャンバス地のような質感の上に、青・群青・若葉色・レモンイエローの絵具が滴り、にじみ、飛沫となって重なる抽象画。下方は白く抜け、水面のような透明感が立ち上がる。中央右に縦置きされた短冊状の白いラベルに、タイトルと著者名が明朝体で静かに据えられている。揺らぎながら混ざり合う色面は、思春期の不確かさと、その内側で密かに進む変化の気配そのものを映し出している。
装丁西村弘美
装画鉄雄
KADOKAWA / 2015年
文学・評論