一覧に戻る文学・評論花祀り花と女、生と性が交わるところを描く一冊。漆黒の地に椿・薔薇・牡丹・雛菊・柘榴が層をなして咲き乱れ、その只中で裸身の少女が膝を抱えて座る水彩画。腿には赤い紐がほどけ、傍らには朱の金魚と熟れた果実が浮かぶ。やわらかな筆致の肌は花弁と同じ透明感をまとい、少女自身が一輪の供花となって闇に灯る。白抜きで縦に配された題字は、花の渦に静かに沈む。祀るものと祀られるものの境が、ほどけていく装い。About出版社ヒグチユウコ出版年2013年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁名久井直子装画ヒグチユウコ