一覧に戻る文学・評論祟り婿 古道具屋 皆塵堂輪渡颯介古道具屋・皆塵堂を舞台にした怪異譚シリーズの一作。婿という立場にまつわる祟りを、江戸の市井の暮らしの中に描いた時代小説である。淡い珊瑚色の地に和装の男がひとり佇み、頭上には緑の鬼火が立ちのぼり、足元には小さな蝋燭の灯と椿の赤が点々と散らされる。提げた提灯のささやかな明かりと、墨痕鮮やかに据えられた表題の対比が、静かな画面に不穏の翳りを差し込む。怪異と日常の境目を、柔らかな色彩のなかにそっと封じ込めた一冊。About出版社講談社出版年2015年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁鈴木久美(角川書店装丁室)装画トミイマサコAmazonで見る