
紙を操る魔術師の修業を描いたファンタジー連作の完結篇。シリーズ最終巻として、主人公の力と運命の決着が語られる一冊である。表紙はオレンジを基調に、赤いエプロンドレスをまとった少女を中央に据え、背後で立ち上がる炎と、舞い踊る折り紙の鶴やシルクハットを軽やかに重ねる。タイトルは筆勢のある黒い和文タイポグラフィで縦に大きく配し、下段には英題と著者名を流麗な飾り書体で添えた。和洋の書体と暖色の渦が、紙の魔術という主題を視覚に翻訳している。
著倉数茂
装丁ハヤカワ
装画jyari
早川書房 / 2012年
文学・評論