
雑誌『BAILA』の連載に書き下ろしを加えたエッセイ集。タクシー運転手との会話、EXILE一族や漫画への熱、体感詞華集級の打者評まで、ありふれた日常を奇想天分に転がす視点が一冊に束ねられている。鮮やかなレモンイエローを地に、太い明朝で大きく刻まれたタイトルと著者名が紙面を横断し、その文字を縫うようにパンダや恐竜の小さな立体物、輪切りのキウイを盛った皿の写真が点在する。文字組と被写体のスケール感をあえてズラした構成が、軽やかでとぼけた語り口を視覚へ翻訳している。
著水守糸子
装丁関静香
装画丹地陽子
集英社 / 2020年
文学・評論