
極北の雪原を犬橇で旅した記録。『極夜行』後、ふたたび「一人と一匹」で漂泊の地へ向かい、そこで起きた人格の変容を書き留めたシリーズ第一作。表紙には荷を積んだ橇を引く犬と、その背後に広がる白い氷雪の風景。タイトル文字は淡い水色で、霜のように画面いっぱいに散らされ、写真の余白と溶け合っている。手書きを思わせる線は、極地の冷たさを和らげ、踏破された距離と時間をそっと刻むように佇んでいる。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論