一覧に戻る文学・評論声の在りか寺地はるな日常の中で自分の声を取り戻していく人の物語。淡い黄色のチェック地に置かれたガラスのコップ、苺の入った脚付きの器、緑の親子の小鳥の置物が、色鉛筆を重ねたような柔らかなタッチで描かれる。線の濡れた感触と余白のとり方が、台所の朝のような静けさをまとう。タイトル文字は黒の明朝で控えめに据えられ、賑やかな色彩のなかでも芯のある声として立ち上がる。穏やかな食卓の景色と、声を取り戻すという主題が、静かに響き合う一冊。About出版社KADOKAWA出版年2021年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁坂詰佳苗装画松尾穂波Amazonで見る