
深夜の青空という矛盾を抱えた言葉が示すように、夜の中にひそむ光や、誰かの隣で交わされるささやかな対話を描く長編小説。深い藍を背景に、青白い雲と小さな光の粒が浮かび、その手前に二人の人物が並ぶ。ひとりは横顔を見せ、もうひとりは正面を見据え、白い服が淡く発光するように沈んだ画面に浮かび上がる。タイトルは細い手書き風の白文字で縦に流れ、著者名は小さな金で添えられている。夜の濃さと布の白さの対比が、まよなかに見える青空という静かな逆説をそのまま画面に立ち上げている。
著益田ミリ
装丁岩渕恵子
文藝春秋 / 2015年
コミック・ラノベ・BL