一覧に戻る文学・評論蟻地獄蟻地獄、一度落ちれば容易には抜け出せない砂の罠の比喩を題に据えた一冊。カバーは砂粒を思わせる粗い質感の灰色の地に、明朝体の三文字を縦に大小ずらして配する。文字はわずかに細長く引き伸ばされ、右下へと滑り落ちていくような重心を持ち、地獄の脇には小さな仮名がそっと添えられる。広い余白と細い起筆・止めが、底へ吸い込まれる感覚を静かに視覚化する。装丁そのものが、書名の指す沈降の世界へと読み手の視線を導いていく。About出版社リトル・モア出版年2012年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁水戸部功