
事件現場や遺品の整理を請け負う清掃会社で働く新人が、物に触れた瞬間に持ち主の過去を視てしまう力に振り回されながら真相へ近づいていく連作ミステリ。鮮やかなオレンジのつなぎを着てモップを携え、まっすぐ正面に立つ女性をコミック調の太い線で描く。背景はハーフトーンの青緑に赤い雲影が走り、タイトルは輪郭線だけを残した白抜きで大きく置かれている。明るい色面のポップさと現場のざらつきを同居させた一冊で、主人公の二面性がそのまま画面に立ち上がる。
著松本大洋
装丁セキネシンイチ制作室
小学館 / 2022年
コミック・ラノベ・BL