一覧に戻る文学・評論パパイヤ・ママイヤ乗代雄介二人の少女が河原で過ごす夏を描いた長篇小説。土地の記憶と他者との距離を、ゆるやかな時間の流れのなかで掬い上げる作品だ。表紙は線描を主体とした淡彩のイラストで、水辺に佇むサギ、葦や雑草、護岸の石、奥に伸びる橋を細い線で克明に描き分け、空と水面に淡い水色を、岸辺の植物に薄黄を控えめに差している。題字と著者名は縦長の白い短冊に黒の角ゴシックで置かれ、賑やかな線の中で視線の休所となる。生き物の気配と人の手の入った風景が同じ画面に均しく溶ける構図が、登場人物たちの観察と歩みの速度を静かに予感させる。About出版社小学館出版年2024年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装画鈴木千佳子Amazonで見る