
12人の、『考える人』たち。」を巻頭特集に据えた季刊誌の2016年春号。哲学者から詩人、写真家、起業家まで、ジャンルを越えた書き手の言葉を束ねる一冊である。表紙は白地のうえに、左右で異なる結び方の黄色いスニーカーを真上から写したような構図で配し、ほどけた紐がしなやかに弧を描いている。赤い題字と橙の小さな椅子のアイコンが軽やかなアクセントになり、紙面の余白が思考のための間合いを感じさせる。歩き出す前の靴紐を結ぶ動作が、考えることの始まりに静かに重ねられている。
著円城塔
装丁新潮社装幀室
新潮社 / 2018年
文学・評論