
江戸の料理人・堤鯛之進が包丁を手に厨房に立つ姿を描いた時代劇画。和食の所作や江戸の食文化を、骨太な線で綴る一冊。クラフト紙のような淡い茶を地色に、人物と厨房はくすんだ朱一色で刷られ、墨と朱の二色木版を思わせる静かな質感を立てる。中央には太い明朝の縦組みでタイトルが据えられ、左袖の白い帯と上部の英字ラベルが古書めいた佇まいに現代的な余白を与える。料理と作画、双方の手仕事を一枚の紙面で響かせる装丁。

著MillotLaurent、橋本たみえ
装丁赤治絵里+幻冬舎デザイン室
装画Cicci
幻冬舎 / 2013年
文学・評論