文学・評論
マーチング・ウィズ・ゾンビーズ ぼくたちの腐りきった青春に
折輝真透
ゾンビと共に生きる若者たちを描いた青春小説。橋の上に佇む数人の少年少女、ひとりは車椅子に座り、別のひとりはこちらを振り返る——夕暮れの街を背景にしたイラストが表紙を満たす。ピンクから紫、群青へと滲むグラデーションの空、ネオングリーンで弾けるタイトル文字、そしてアニメ調の柔らかな描線が、廃墟めいた風景と妙に親しげに同居する。下部の黒い帯には毒々しい蛍光緑の液だれと大ぶりな白抜き文字。鮮烈な色彩とけだるい構図の落差が、腐りきった青春という矛盾した語感をそのまま視覚化している。